10年以上前、ある主要ディーゼルエンジンメーカー(現在は世界最大手のディーゼルエンジンメーカー傘下)は、事業の拡大に伴い、生産速度の向上を目指していました。この目的を達成し、初回品検査時間を短縮するために、そのディーゼルメーカーはFARO® Gageポータブル測定アームを導入しました。
プロジェクトでは、12気筒から16気筒のシリンダーブロックへの変更が必要となりました。この移行期には、最初に生産したブロックに完全な機会監査を実施した上で、追加生産を開始することが必要でした。従来、この工程ではブロックを機械から取り出し、検査施設にそれを運んでいました。この初回品検査の工程では、検査済みのシリンダーブロックを外し、新しいブロックの検査のために再調整を行う必要があるため、最大で1シフトかかることもありました。この課題に対し、FARO Gageはこれまでにない性能、スピード、測定精度を発揮し、16気筒シリンダーブロックの機械設定が、12気筒シリンダーブロックの設定から正しく変更・調整されているかどうかを判断できました。
この成功を受け、FAROは再びイノベーションを社内で推し進め、前モデルをさらに上回る機能を備えた新しいGageを発売しました。以下はその改善点です。
- ISO 10360-12 精度認証により、より正確な精度を実現
- スマートプローブによる自動認識により、プローブ交換後の再補正が不要であり、迅速な検査作業が可能
- 従来品よりリーチが25%長く、10%軽量
- WiFiおよびBluetoothオプション
- すべてのFaroArm互換ソフトウェアで動作