英国の伝統的な工業地帯のひとつであるウェストミッドランズの中心部に拠点を置くMetal Assemblies Ltdは、主に世界の自動車産業関連の顧客向けに、高品質のプレス加工製品およびアセンブリ製品を製造しています。同社の生産の多くは英国で行われていますが、生産量の約25％はヨーロッパ、アジア、中南米に輸出されています。
Metal Assembliesでは、需要の増加に伴い、重要な3Dコンポーネントのスキャニング作業を外注することが増えていました。この外注された作業は、遅延の原因となるだけでなく、コストも生じさせていました。外注していた3Dスキャニングの量が限界に達したため、潜在的な投資収益率を計算し、この作業の多くを社内で行うのに適したスキャニングシステムを探しました。
Metal Assembliesは、効率化と利益の追求のために、Laser Line Probeと高度な統合8軸回転ターンテーブル機能を備えた、許容範囲2.5メートルのFARO 8-Axis Quantum ScanArmを購入しました。
Metal Assembliesの3Dスキャニングの下請け会社はFARO社の3Dスキャニングシステムを使用していましたが、他のブランドも検討していました。しかし、Metal Assembliesの品質マネージャーのSimon Bullows氏は、数社の製品の実用デモンストレーションを見た後、8-Axis Quantum ScanArmが最も印象的なシステムだと考えました。また、FAROの熱心なユーザーからの推薦もあり、同社は発注を決定しました。
スペックと技術：社内での成功
「当社にはハイスペックな固定式座標測定器がありますが、製品開発などの業務で必要な表面スキャンができません」とBullows氏は説明します。「そのため、以前からこの作業をアウトソーシングしていました。下請けの3Dスキャニング作業の量が増えるにつれ、最近では自社でスキャニングデバイスを購入することが可能なレベルになってきました。他の計測機器メーカーの機器も検討しましたが、素晴らしいデモンストレーションを見て、FARO 8-Axis Quantum ScanArmと同社のFAROBlu Laser Line Probeの組み合わせが当社のニーズにぴったりだという結論に至りました」
この先進的なFARO製品は、8軸を備えたFARO Quantum ScanArmをシームレスに統合しており、FARO 8-Axis Quantumは世界初の8軸ポータブル座標測定器（PCMM）となっています。
Metal Assembliesでの使用に最適なFAROBlu™ Laser Line Probeを搭載した8-Axis Quantum ScanArmを発注しました。ブルーレーザー技術は、非常に高速なスキャニングを可能にし、自動車用途でよく見られる複雑な材料、暗い材料、反射する材料であっても、優れた結果をもたらします。
市場で初めてISO 10360-12規格の国際認証を取得したポータブルCMMアームとして、FAROは優れた検査ツールソリューションを提供し、業界の新しい性能基準を設定し、測定における最大限の一貫性と信頼性を確保します。FARO 3D測定アームは、過酷な温度環境や工場現場での作業など、さまざまな状況下での作業が可能です。
業界唯一の統合型8軸ロータリースキャニングプラットフォームにより、測定精度を落とさずにスキャン時間を最大40%も短縮できます。スキャンのために対象物の周りを移動する必要はなく、ユーザーはプラットフォームを回転させるだけで、検査対象パーツのプローブやスキャンをすることができます。
「FAROのトレーニングを受けた後、私たちはすぐにQuantumを使いこなせるようになりました」とBullows氏は付け加えました。「これまで外注していた3Dスキャン作業に加えて、FARO Quantum ScanArmは初回品検査（FAI）などの様々な作業にも最適です。新しいFAROデバイスのスピードと測定精度のおかげで、当社の部品がFAIに合格した後は、自信を持って生産工程を進めることができます」
利益の向上、ワークフローの改善
FAROの8-Axis Quantum ScanArmとLaser Line Probe、そして高度な統合8軸回転ターンテーブルの組み合わせは、Metal Assembliesにとって、現在と将来に多くの利点をもたらします。これには次のものが含まれますが、これらに限定されるものではありません：公称条件から逸脱しているコンポーネントの特徴の迅速な識別（許容範囲外の状況が発生する前に迅速な機械調整を可能にする）、製造工程内コンポーネント検査、さらに長期的には、設計図やCAD図面がないパーツのリバースエンジニアリングのための正確なデジタル測定データの取得。
金属プレス加工のワークフローの観点から、FAROのハードウェアとソフトウェアソリューションは、かつては煩雑だった作業を大幅に合理化しました。自動車用の金属プレス加工は、エンジンコンポーネントからドアなどのボディパネルに至るまで、様々な自動車パーツの製造に使用されています。特に複雑なパーツを扱う場合には、一度の工程でプレス加工が完了することはほとんどありません。金属プレス加工のプロセスを評価する際には、いくつかの要素を解決する必要があります。
- プレス加工による設計機能への影響 — プレス加工されたパーツがCADモデルの指定された公差内にあるか？
- その金型が同じ仕様のパーツを一貫して生産しているか？パーツの摩耗によって、公差外を生じる傾向はないか？
- すべての業界共通の要件 — パーツは安全で機能的か？
- 生産や品質管理に必要な時間はどのくらいか？
- 費用対効果（ROIはどれくらいか？）
66年間の成功の歴史を振り返ると...
1955年の設立以来、FAROのQuantum ScanArmなどの最新の生産支援に継続的な投資を行ってきたおかげで、Metal Assembliesは、75,000平方フィートの生産施設が優れた製造能力を備えていることを誇ることができます。現在、同社の高度な製造施設では、プレス加工、機械加工、チューブ操作、ロボット溶接、工具製作など、幅広い生産が可能です。最新の工場の高い歩留まり率と、130人の献身的な従業員の働きにより、競争が激化する環境の中でビジネスを成功させることが可能になっています。
「可能な限り高い水準を達成し続けるために、私たちは各プロジェクトの最初から品質をプロセスに組み込んでいます」と、Bullows氏は付け加えました。「デザインレビュー、トレーニング、製造工程内におけるポカヨケ（エラー検知・防止）、プロセスの常時監視などのアクションを通じて、常に最高水準を維持するよう努めています」
FARO製品の4つの良い点
- FAROBlu® Laser Line Probeを搭載した8-Axis Quantum ScanArmによってスキャン時間を40％短縮。
- 測定精度と使いやすさを兼ね備えたQuantum ScanArmは、よりシンプルで正確なスキャン作業を可能にし、優れた運用を実現。
- 8番目のスキャン軸を追加した回転スキャニングシステムを統合し、まったく新しいレベルのメトロジー測定ソリューションを提供。
- パーツやアセンブリの周りに無理やり手を回す心配もなく、作業者はパーツの測定に集中可能。