小型から中型のパーツに対する正確な3D測定と検査を行う上で、光学式ポータブル測定アームであるScanArmの実用性、速度、測定精度は比類のないものです。
ScanArmの心臓部であるLaser Line Probe(LLP)は、何千万ものデータポイントを測定中に取得することができます。長年にわたってLLPを完成させてきた中で、適切なLLPは必ずしも「一台で万能」ではないことを学んできました。パーツ全体、あるいはパーツ上の特定の形状や領域によっては、可能な限り正確なスキャンが必要な場合があります。また、生産スピードを維持するために、素早くパーツをデジタル化することが最も重要な場合もあります。
そのため、FARO®は、最新のFARO Quantum Max ScanArm用に、ホットスワップ可能な専用のLLPを複数用意しています。検査業務をできるだけ早くそして正確に行うためには、複数のLLPを使用することが解決策となります。中小規模の様々な測定ニーズに対応するために設計された3種類のLLP(xR、xP、xS)は、ユーザーが速度、測定精度、解像度、またはその3つの組み合わせのいずれかを選択する必要がなくなります。
オペレーターがどのLLPを選択しても、各LLPはFARO CLR(Continuous Light Rectification)技術で強化されているため、Quantum Maxは生産性と測定を最大化することができます。FARO CLR技術は、暗い表面、半透明の表面、反射した表面でも最高品質のスキャンデータを提供し、スプレーや時間のかかる表面処理や清掃を不要にし、最終製品の汚染を防ぎます。
それぞれのLLPの特長と理想的な使い方をご紹介します。
- xR:高精度な作業や部品上の公差の厳しい部分に適しており、最高の測定精度と解像度でデータを取り込むことが可能
- xP:xRの解像度とxSのスピードが組み合わされ、カバー力と精度が調和されたことで全体的な生産性が向上
- xS:データ収集速度を最優先しており大型部品や広い面積に最適—幅広のレーザーストライプにより1回のパスにおけるカバー率は2倍になり、xRの最大2.6倍、xPの最大1.6倍のデータ収集速度を実現
Quantum Maxは、各LLPを簡単かつシームレスに交換できるキネマティック方式のマウントを採用し、スピードとアクセス性を最大限に向上させています。また、ポータブル測定アームには小型で軽量のエンドエフェクタが装備されており、作業者の疲労を軽減しながら、手の届きにくい狭い場所へのアクセスを改善します。
2.5メートル、3メートル、3.5メートル、4メートルのモデルに加えて、Quantum Maxは2メートルのモデルも提供しています。2メートルのQuantum MaxとxRプローブを組み合わせたScanArmは、現在の業界で最高の測定精度を誇ります。高水準の測定精度と組織横断的な使用により、より多くの用途でScanArmの活用が可能となります。これにより、多くのプロジェクトの獲得と高い顧客満足度を提供する機会とともに、より大きな投資収益率を実現することができます。
スマートファクトリー対応のQuantum Maxは、FARO FARO®ソフトウェアとリピートパーツ管理(RPM)機能に完全に準拠しており、事前にプログラムされたガイド付き検査ルーチンが実行可能です。オペレーターはまったく同じ検査手順を実行可能で、ばらつきを最小限に抑え、再現性を最大限に高めることができます。
用途によっては、フリーサイズですべて対応できる場合があります。しかし、すべての測定値が重視され、コストとお客様の要件が重要な場合、正確な測定力があって初めてビジネスが求める結果を得られることもあります。